今回は以下について解説していきます。
- 早まった一般化の意味
- 早まった一般化の例
- 早まった一般化をしないための対策
早まった一般化の意味
「早まった一般化」の意味は
ごく一部の事例だけを見て、その性質がより広い範囲に対しても当てはまると判断してしまうこと
です。
ほかに「性急な一般化」や「軽率な一般化」と呼ばれることもあります。
冒頭のマンガを例にして、早まった一般化の意味を詳しく解説していきましょう。
まめぼう君は運転中にマナーの悪いバイク乗りを何台か見かけました。
しかしそれをまめぼう君はごく一部の現象だとは思わず
「バイク乗りはみんな頭がおかしい!」
というように、少数の事例に当てはまる性質をより広い範囲(=すべてのバイク乗り)に対しても当てはまると決めつけてしまっています。
もちろんすべてのバイク乗りのマナーが悪いワケではないのは言うまでもないですよね。
でもSNSやネット掲示板なんかを見ていると、まめぼう君のような早まった一般化をしている人は驚くほどたくさんいるのです。
早まった一般化の例
よく目にする早まった一般化の例をあげてみましょう。
「男は~」
「年寄りは~」
「A型は~」
「〇〇国の人間は~」
「〇〇をやってるヤツは~」
SNS等でよく見かけるフレーズではないでしょうか。
このようにほんの一部を見て、その集団すべてがそうであるかのように決めつけている人たちは決して少なくありません。
そしてこの延長線上に差別や偏見があるのです。
早まった一般化の解決策
では早まった一般化をしないためにはどうしたらいいでしょうか?
これには反例を常に意識することが重要です。
たとえば冒頭の例でいえば、まめぼう君はもっと多くのバイクを冷静に観察していたなら、マナーの良いバイク乗りも多数存在することがわかったでしょう。
実際によくある例をもうひとつ出してみますね。
国内で残忍な事件が立て続けに起こりました。
のちの報道によって、それらはすべて外国人による犯行だと判明します。
するとネット上には「外国人は野蛮だから追い出せ」というような発言をする人が次々に現れる。
これがまさに早まった一般化です。
冷静に外国人全体の犯罪発生率を調べれば、犯罪に手を染める外国人がほんのごく一部しかいないことはすぐに分かるでしょう。
物事の一部だけを見て軽率に判断せず、できるだけ広い範囲をじっくり観察してから判断を下すことが重要なのです。
特定の性質を持つ集団を「〇〇は~」と語りたくなったときは一旦立ち止まり、反例がないか冷静に確かめるようにしましょう。